【松本薫さん、引退会見】寒くない中、集まってくれた記者に、アイスクリーム店の電撃発表をする。(笑える動画あり)
2012年ロンドン五輪の柔道女子57キロ級金メダリストの松本薫さん(31)が7日、引退会見を行った。本日は寒くない中。お忙しい中、すみません。
ご足労いただき、誠にありがとうございます。2月7日、本日をもって柔道競技を引退いたしますことを報告いたします。
本当に今まで支えていただいた、家族や友人・仲間たち・会社の皆様、また石川県関係者の皆様、いつも体のメンテナンスをしていただいた石島先生や本当にたくさんの方に支えていただいて、柔道をやって来れました。
私が今こうやって、この場で会見させていただいているのも、本当にたくさんの方の支えがあって、今があると思っています。
これからは、また第二の人生として違うかたちでスタートを切っていくと思いますのでよろしくお願いします。<質疑応答>
まずは、本当に競技生活お疲れ様でした。
Q.今のご挨拶からも堅い決意が伺えましたが、今率直に引退を迎えて、心境を語ってもらえますか?
A.柔道をしないこと、練習をしないこと、トレーニングをしないということは「こんなに楽なんだなー」って思いました。Q.またそこに至るまでは、いろんな心の動きがあったかと察しますが、引退を決意するまでの決意を教えていただけますか?
A.私の中の優先順位の一番が柔道よりも子供にいってしまったこと。そして体力的な限界と、今回の試合で結果が残せなかったことが、私の中で「もうオリンピックは難しいな」っていう判断をしました。Q.いつぐらいから考えていましたか?
A.11月の試合があったんですけど、その試合の時に。その時にちょっとずつ闘争心がなくなって来てたというのもあるんですけど、試合の中でちょっと「あぁ、もう勝ちたくないな」って思ってしまいました。
その時に、もう競技者としては勝負師としては私の中で終わっているんだなという風に気気付き、試合直後に会社の方に報告をしました。Q.最初に会社の方に報告をされて、それから周囲の反応はいかがでしたか?
A.やっぱり旦那や私の家族は「もっと見たかったな」って言っていただけました。Q.その報告をされてから、今日に至るまでは時間がありましたけど、その中でも心の動きあったのでしょうか?
A.いや、ないです。
Q.さきほど、ご自身でも仰っていましたが、旦那様がそう言ってくれたにも関わらず、それでも柔道をしないことがこれほど楽なんだと、そういう風に思えたということは松本さん自身も追い込まれていたということですか?
A.野獣を作るのに、すごい力が必要で子育てとの両立をしながら野獣スタイルを維持していくというのは、やはり難しかったというのがあります。
Q.そうすると、かつては「妻でも野獣、ママでも野獣」という言葉を残していましたけど、悔いだったり、後ろめたさはないですか?
A.ないです。今はすっきりして、次の人生に向かって楽しみにしています。
Q.6歳から始めた柔道ですがこの15年間、振り返ってみるとどんな柔道人生でしたか?どんなことが頭をよぎりますか?
A.一言で言うとみんなになってしまうんですけど、やっぱり家族の支えがとっても大事だったと思います。そして私にとっての柔道っていうのは、教育柔道だなっていう風に思います。
Q.教育柔道と言いますと?
A.今、やめて実感するのは、キャプテン翼とかはサッカーボールは友達って言って、その競技を好きじゃないとダメだっていう風に洗脳が私の中であって、私のまわりもみんな柔道が好きでやっている子、引退をした後も柔道が好きでその競技に携わっている子が多かったので、「柔道が好きじゃないとダメなんだな」「私は柔道が好きだ!柔道が好きだ!だからやっているんだ」とずっと思っていたんですけど、どこかずっと違うなっていうのがあって、引退した今、私って柔道が好きか嫌いかって言ったら、柔道が嫌いなわけじゃないですけど、好きってわけでもなかったんだって気付いて、私にとっての柔道は目標であり夢であっただけで、それを柔道を通して成長することができたので、私にとっての柔道は教育柔道だったと思います。
Q.ということは松本さんにとっても夢・目標は達成されたということですか?
A.夢・目標は柔道においては達成されました。
Q.印象に残っている試合などがあれば教えてください。
A.一番はロンドンオリンピックの金メダルです。あの時は帰ってきてから、家族や会社のみんなや仲間が泣きながら、おめでとうって言ってくれたのでとてもうれしかったです。
Q.そして、いつしか野獣というニックネームが付きましたが、ご自身でも仰ってました。実際選手として、どういう風に受け止めて選手として過ごしていたんですか?
A.野獣だと思います。笑 野獣以外ないかなと思います。笑 ありがとうございます。
Q.これからはママとして新しい人生を歩まれると仰ってますが、これからの目標や抱負・夢があれば教えてください。
A.第二の人生なんですが、アイスクリームを作ります!
Q.と言いますのは?
A.アイスクリームを作ります!
Q.もう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
A.2月12日にオープンします。
電撃発表すぎる。笑
すみません。笑
Q.もうお店の準備もされているんですか?
A.はい、お店の準備をキューピッチで進めています。
Q.お店の情報だったり、言える範囲でもしよろしければ、ぜひこの機会に教えていただきたいんですけども。
A.いいんですか?ここで宣伝して。笑 なんかすみません。ありがとうございます!笑
高田馬場駅にある、東京富士大学の1階なんですけど「Darcy’s」というアイスクリーム屋さんを出します。ぜひみなさん来てください!
Q.それは松本さん自身のプロデュースということですか?
A.私も関わっています。私自身のプロデュースではなくて、ベネシードとともに作ってきたアイスクリームです。
Q.アイスクリーム屋さんの夢もあったわけですか?
A.たぶん、みんな忘れていると思うんですけど、ロンドン後に最初私が言ったことがパフェを食べたいだったんですけど、あの時に1日に4食パフェが出てきました。その時に4食ずっとパフェを食べていると、アイスクリームを食べていると、だんだん体が太ったりとか胃がもたれしたりとか、どんどん体に異変が来て、その時にもっと良いアイスクリームができたら、もっと体に良いものだったら、もっとみんなを笑顔にできるアイスクリームがあったら良いなという目線と、アスリートとしての減量とかある中で、減量をするとどうしても体の水分が抜けて、熱くなるので、アイスクリームを食べるんですけど、その時に毎日食べれるアイスクリームっていうのが欲しいなという風にずっと思っていたので、今回、引退を機にアイスクリームを作ることに決めました。
Q.第二の人生、今お話を聞いて楽しくなっているんですが、柔道界においては松本さんの背中を追う若い選手が東京オリンピックを目指しております。後輩たちに何か送る言葉、メッセージがあればお願いします。
A.後輩たちは今、東京オリンピックがかかっている期間でそれぞれみんながプレッシャーがかかって、今が一番辛い時期だと思います。それでも選ばれるのは、本当に限られた人で、その戦いを知っているのであんまり変には言えないんですけど、でもやっぱり一言、言うのであれば「後悔しないように頑張れ!」もうそれだけです。
Q.柔道人生の中に悔いはないという風にきっぱり言い切られたんですけど、これまで大会が終わる度にやはり東京オリンピックに出たいという思いがものすごく強かったのかなという風に振り返ると思うんですけど、柔道人生に悔いがない中でもこの東京で行われる、オリンピックに出たかったなという思いはどうでしょう?
A.「出たかったなー」とは思います。でも今までのロンドン・リオの時みたいに「私が絶対に出る!」という思いではなく、「出れたら良いな」「出たかったなー」というぐらいのふわっとしたものは、やはりあります。
Q.柔道が好きではなかったかもしれないみたいな発言があったんですが、ここまで柔道に携わってきた立場として、後輩の指導にあたろうという思いはないんですか?
A.やっぱり、求められればやりますし、まだ柔道部は存在するので私たちの会社にも。そこの後輩たちの応援にも行っていますし、何かあれば教えるというかお告げ…笑
アドバイスか。笑 アドバイスをしたいと思います。
Q.この先も野獣になることはありますか?
A.もしも誰かが娘の命を狙っていたら、野獣になります。笑
その時は徹底的に戦うんですけど、人の笑顔を作るためにやっているので野獣にはなれないです。
Q.野獣じゃなかったら何になりますか?
A.野獣キラー?笑 になります。
Q.今後は母として、家庭の中で楽しみにしていることとか何かありましたら教えていただければなと思います。
A.母として今やってみたいのは、ディズニーランドに行ってみたい。というのはあります。子供と家族で、どこかで思いっきし遊ぶというのをしたことがなかったので、そういうのがなかったので、家族で思いっきし明日のことも考えず、遊んでみたいなというのはあります。
Q.さきほど、柔道としての目標はすでに達成したと仰っていましたが、今後の第二の人生における松本選手の目標を教えてください。
A.今までは柔道で皆様に笑顔を届けたりというのは出来たんですけど、これからは全く柔道とは関係ないアイスクリームというところで勝負をして、一人ひとり皆様が笑顔になってもらえるよう。そして今は日本中ですけど、世界中のみんなにもアイスクリームを通して笑顔になってもらえるよう、また、柔道ももちろんやってきたので柔道を通してでも笑顔になってもらえるように頑張っていきたいと思っております。
Q.ちなみに松本選手の好きなアイスクリームの味とかって教えてもらえますか?
A.アイスクリームの種類はちょっと少ないんですけど、豆乳焦がしキャラメルです。
<最後の挨拶>
本日は本当にありがとうございました。
今後は違うかたちとして、お世話になると思うので、今後もよろしくお願いします。
ありがとうございました。
<池田彩華(トレーナー)に花束贈呈後>
私のトレーニングについて来るのは、本当に厳しくて、合宿とかでも私自身の山での修行とか全部ついて来てくれたので、彼女が一番辛い時期の9年間を支えてくれました。なので、私から思いを込めて花束を贈呈させていただきました。
<囲み取材>
Q.引退会見を終えて、今のお気持ち教えていただけますか?
A.これで本当に柔道家ではなくなるんだなーっていう、ちょっと寂しい気持ちとでもやっぱり次に向かって、進んで行こうという決意になりました。
Q.会見の最後では後輩に花束を渡して、パートナーさんは涙ぐんでいましたけど、その表情をみてご自身いかがでしたか?
A.まさか泣くとは思ってなかったので、嬉しかったです。
Q.サプライズが成功したのかなというところなんですが、そのあたりというのはいかがですか?
A.成功しました。笑
Q.会見中も聞かれてましたけど、ご自身が引退されてからの57kg級っていうのは熾烈な代表争いが繰り広げられていますけど、かつて金メダルを取ってオリンピックも2回出場されてる松本さんから見て、今の57kg級をどう見ますか?
A.ライバルが居ると、どんどん、どんどん強くなるのでとても良いと思います。最後の最後までライバルと切磋琢磨して選ばれた者がやはりオリンピックという舞台に立てるので、最後まで諦めず頑張って欲しいなと本当に思います。
Q.東京オリンピックを戦わない立場で見られると思うんですけど、ご自身が居ない57kg級や東京オリンピックをどのようなお気持ちで迎えますか?
A.その時はアイスクリームを売っているので、世界中のみんなが来てくれたら良いなって思います。
Q.さきほどの会見でも聞かれていましたけど、実際引退するところで、今の率直な気持ちとか迷った部分があれば教えてください。
A.迷いは一切なかったです。もう辞めるってなったら辞める。それだけだったので、本当に心から柔道を愛している人は柔道を続けたいと思うかもしれないですけど、私の中での柔道は教育柔道であって、目標・夢だったのでその目標が達成された時点で新たなる目標に向かって歩んでいく。というのが私のライフスタンスなんで、悔いとかは特にないです。
Qさきほど、購道館杯が終わったあとすぐに決断されたという話がありましたけれども一番最初に引退を相談された方はどなたになるんですか?
A、一番最初に相談したのではさっき花束を上げたパートナーの子です。
Q.ちなみにどういう言葉をトレーナーさんからは言われたんですか?
A.私はパートナーの子に「これ無理だったら、無理やから、辞めるわー」以上。
それからトレーナーの反応は「あぁ、そうなんすねー」で終わりました。笑
Q.今後、アイスクリームであったり、柔道としてはアドバイスをする側とおっしゃっておりましたが、改めて今後に向けて一言お願いします。
A.今後は違うかたちで新たな目標に向かって、進んで行くんですけど、やっぱり私のなかであるのが、1つでも子供たちに笑顔や目標に繋がられるような、そんなお仕事をしていきたいと思いますので、そっちに向かって頑張っていこうと思います。
Q.これまで柔道を通して、さまざまな経験を重ねてきた松本選手すると母としてはお子様にどう育ってほしいですか?
A.難しいですよね。やはり私の中では、いじわるをしなければ良いと思います。人に悪いことをしなければ、それだけで良いかなって思います。
Q.ご自身の経験から、スポーツをさせたいとかそういう思いはありますか?
A.もしも娘が…。あぁ、そうですね。スポーツをしてしまうと、どうしてもオリンピックというものを意識してしまうので、それを目指しているかどうかどこか客観的に見てしまうところがあるので、音楽とか絵とか全然違うところに行って欲しい。行ってくれると私も全然わからないので、助かります。
見なくて済むというか。笑
Q.アイスクリーム屋さんされるというのは、店舗に立って松本さんが売られるということですか?それともメニューを考えられるのか、どのように関わられるのか教えていただけますか?
A.両方。12日はとりあえず店頭に立ちます。それ以外の日は後ろで事務作業してるときもありますし、商品開発をしている時もありますし、みんなでまわりながら店頭に立てるときに立つという、会えたらラッキーみたいな。笑
Q.立場的には店長さんになるんですか?
A.いや、店長ではないです。普通です。笑
Q.柔道とは基本的には距離を置いて、あまり関わられない感じになるのでしょうか。
A.講演とかお仕事の依頼があれば、動くんですけど、私自身から動いていくということは特にはないです。
Q.後輩の柔道家のために、結婚をされても出産をされてもオリンピックを目指せるという道筋を立てたいという気持ちもあったかと思うんですけど、後輩にはその姿を見せられたと思いますか?
A.そこだけは、ちょっと残っている部分ではあるんですけど、オリンピックに出れればよかったんですけど、でもやっぱり私は子供を産んでから、柔道した時が柔道人生において一番幸せだったので、ぜひやって欲しいなとは思います。
(出典:スポーツ総合(テレビ東京スポーツ))
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<ツイッターの反応>
Geddy:芸名 らくだや
@Geddy_873松本薫さん、第二の人生は「アイスクリームつくります」。引退会見で電撃発表 https://t.co/MLfyyvTiCe ★笑顔もよいが、なにしろ言っている事がキュートで真剣。素晴らしい。
saiha_rss
@saiha_rss引退会見の柔道・松本薫 今後は「アイスクリームを作ります」 https://t.co/8aYX3VTVcW
にんじんしりしり
@nnznsrsr@momiji_0507 「松本薫さんは野獣の愛称で…」とか言ってたからあと報道ステーションだったのでテレ朝でした謹んでお詫び申し上げます
ごまダレ
@makiharutiwawaどんな子に育って欲しいか?という松本薫さんへの質問で、人にいじわるをしない子になってくれれば何でもいい、っていう答え、なんか涙出そうになった。。優しい子が育つ……
あやなす
@2002kotori_野獣と呼ばれてた松本薫さんが高田馬場にアイスクリーム屋さん作るの別の意味で面白いな
RYO☾
@Alice62776610松本薫のアイス食べたら強くなりそう(小並)
晴香
@haruka_16アドバイスをお告げは笑う。松本薫さんって魅力ある人なんだな。